大手リサイクル企業がやっている古着屋の経営方法をこっそり教える、禁断の情報です

18.「せどり」にも使える!中古品を扱うときの在庫管理をする方法

「大手リサイクルショップがやっている、合理的かつ特殊な在庫管理の方法を公開します!!!」

 

前回の「17.大手リサイクルショップの経営陣がよく使う言葉を知ろう」の記事の続きを書いていきたいと思います。

前記事の「売買比」の部分で、「在庫管理」という言葉が登場しましたね。

そこで今回は、古着屋やリサイクルショップ経営の基本となっている在庫管理の方法について、まずはざっくりとご説明していきましょう。

これは一般的に中古品を扱うリサイクルショップはもちろん、古着屋さんや、個人での中古品売買にも使える特殊な方法です。

 

「せどり」という言葉をご存じでしょうか?

これは特に個人の方に広く浸透しはじめている物品売買のことです。

ブックオフさんなどのリサイクルショップへ行って書籍やCD、DVD、フィギュアなどの品物を買ってきて、インターネットで販売(転売)をすることで差益を稼ぐというものです。

近年ではAmazon(アマゾン)の需要が高くなっており、そこで転売する人が増えています。

こういった、個人が中古品を扱う場合も、きちんと在庫管理をすれば正確な利益算出をすることができます。

 

どれだけの利益が取れて粗利率が何パーセントなのか、といった事をきちんと把握すれば、次はどのくらい商品を仕入れたらいくら利益が出るか、ということが正確に分かります。

さらに「これだけの売上を出すためには、どれだけ仕入れたら良いか」、ということも明確になってくるので、精度の高い着地予測を出すことができるようになります。

 

新品の商品を主に扱う量販店とは違い、中古品を扱う場合はほとんどが“一点物”ばかりです。

これらの中古品を、「この商品は○○円で仕入れて○○円で売れたから、えーと、利益は○○円で……」などと、一つひとつ管理するのはとても大変です。
そんなことをしていては、かなりの労力を要することになってしまいます。

上記のような方法では、常に何万点もの商品を扱う大規模なリサイクルショップではとても管理しきれません。

そこで大手リサイクルショップなどでは品物の種類ごとに商品カテゴリを振り分け、それぞれ種類別にまとめて管理します。

 

・商品をジャンル(部門)ごとに分けよう

では実際にどういう管理のしかたなのかを見ていきましょう。

↓下の画像をご覧ください。

売上画像

これは古着屋さんで在庫管理をする場合の一例です。

・洋服部門(衣類)

・雑貨部門(小物雑貨)

・服飾雑貨部門(バッグ、アクセサリー、帽子、靴など)

など、おおまかに種類で分け、さらにその中で「洋服A、洋服B…」という具合に商品の価格帯ごとに分けます。

洋服Aは、2500円以上の販売価格の衣類。

洋服Bは、1000円から2499円までの販売価格の衣類。

洋服Cは、100円から999円までの販売価格の衣類。

このように一定の基準を決めておきます。

リサイクルショップの在庫管理方法

これは買取り(または仕入れ)した商品を種類価格帯ごとに振り分け、在庫金額を平均化させて管理する方法です。

このやりかたを、「平均単価法」とわたしは呼んでいます。

実際にわたしが所属していた大手リサイクル企業でもそう呼んでいましたが、経理の帳簿上では「移動平均法」と言います。

「平均単価法」の呼びかたのほうが理解しやすいので、リサイクルショップ業界ではそう呼ばれています。

 

ひとまず簡単にご説明すると、買取った商品在庫を、

「金額÷個数」で計算して出した単価が在庫単価となります。

例としては下の画像のようなイメージです。

わかりやすく仮の数字を入れてみました。

買取り画像

これは単月(一ヶ月)で1000点の商品を買い取った場合です。

買取りした商品の金額個数をエクセルなどの日報に入力していくと、合計数値と、商品1個あたりの単価が自動計算されるしくみになっています。

この平均単価から、実際に売れた物の利益を算出していきます。

 

この管理方法を使えば、無駄なく合理的な在庫管理と利益の算出をすることができます。

もう少し細かく言うと、本来は月末に棚卸し(たなおろし)を行い、実際に残っている在庫から平均単価を算出して、次月に適用する在庫単価を決定します。

大手リサイクルショップの店長さんは、この単価決定の作業を毎月行っています。
普段は単価決定という言葉を略して、「単決(たんけつ)」という言い方をします。

 

なんとなく中古品を扱う場合の在庫管理のイメージは掴めたでしょうか?
細かい部分はまた別の記事で書いていけたらと思います(^^)

今後ともよろしくお願い致します♪




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